皆さま、はじめまして。2022年1月から、Sakeist®︎のアンバサダーに就任した、クロエ・カズー・グランピエールと申します。

 

フランスのボルドーに拠点を置いて、ワイン・ツリーズムの仕事をしながら、日本酒と焼酎の魅力にとりつかれた私は、フランスの方々へ対して、日本酒と焼酎の販売や教育の事業を行っています。

 

さて、3月は特別な薫りがします。冬と春のはざまで、自然が緩やかに目覚め出す季節。

 

木々は小さなエメラルドのような蕾をまとい、蜂たちはバレエを舞い始め、花々は柔らかな日差しのもとで綻び始めます。3月が女性らしさの代名詞でもあるのは、そんな新たに息吹く世界を体現するためでしょうか。

 

3月8日は、国際女性デーです。

 

冒頭の詩的な紹介文は穏やかな春光の注ぐ庭を想起させますが、国際女性デーの実態はまったく異なります。

 

この日は、女性の経済的、政治的、そして社会的地位における差別撤廃を訴える日であり、これまで女性の地位向上のために立ち向かってきた人々、そして現在活躍する人々を世界的に称える日なのです。

今年の国際女性デーのテーマは、「持続可能な明日に向けて、ジェンダー平等をいま」です。

 

このテーマは、消費者や生産者が年々減少傾向にある日本酒業界の背景に合致します。

 

同業界に進出する女性は近年増加傾向にあるとはいえ、まだまだ男性の多い領域です。

 

そのためこの働きかけは、現在日本酒造りに携わっている女性はもちろんのこと、日本酒業界を志望する女性たちにとってもチャンスとなるでしょう。

そこで今回、日本酒の世界で活躍する3人の女性たちにスポットライトを当て、インタビューを行いました。

 

それぞれ三者とも異なる為人や哲学をお持ちですが、目的は一つです。それは、日本酒の文化を永続させ、次世代へと伝えていくことです。

 

連載形式で、3名それぞれのインタビューをお伝えいたします。

 

 

 

達磨正宗 白木滋里さんインタビュー

 

1.  お父様の後を継ごうと決められたのはなぜですか。

 

私たちの酒蔵の創業は江戸時代終期の天保6年(1835年)です。

明治24年(1891年)の大地震で、酒蔵が倒壊するほどの莫大な被害を受けましたが、大変苦労しながらもなんとか再建しました。

その時にダルマ正宗の酒銘を作りました。名前の由来は、何度も何度も挫けず起き上がる達磨の姿がまるで私たちのようだったからです。

 

 

 

 

 


父は6代目の蔵元で、私は3姉妹の次女でした。働く父を見に頻繁に酒蔵を訪れては、多くの時間をそこで過ごしたものです。

その頃に父は古酒を作ることを決めました。私の姉と妹は酒蔵を継ぐことを望まなかったため、私が父に代わり7代目蔵元となった次第です。

 

 

 

 

2.  酒蔵を継ぐにあたり、大変だったことはありますか。

 

父の後を継ぐことになった31年前の当時は、息子か婿が酒蔵を継ぐというのが世間一般的で、娘が蔵元になるというのはとても珍しかったですね。

でも、特にその点で苦労はしませんでした。私の夫は杜氏で酒造りに携わっています。